トップページ > 印鑑登録の変更・廃止など > 旧姓の印鑑証明は変更する?しない?

旧姓の印鑑証明は変更する?しない?

結婚や離婚などを通じて、苗字が変更になる方も毎年、大勢いらっしゃるかと思います。

現状の日本の法律的には夫婦別姓は認められていませんので、結婚後は戸籍上は新しい名前での印鑑登録が必要になります。

なお、民間の企業の多くでは旧姓を名乗ってOKとされていますが、戸籍上、新しい名前に変更になるということは、正しい手順としては以前の印鑑登録は廃止を行い、新たに印鑑登録をする必要があるということになります。(印鑑証明書は重要な公的書類ということもあります。)

こうしたポイントも含めて、今回は、「旧姓と印鑑証明」について説明していきたいと思います。

では、さっそく見ていきましょう。

印鑑登録の廃止申請

新しい名前での印鑑登録を行う前に必ず済ませておきたいのが、旧姓の印鑑登録の廃止です。

仮に旧姓での登録した印鑑である実印と印鑑証明書を悪用された場合のことを考えますと、旧姓のものとは言え、かなりリスクが高いです。(ちなみに、現代の技術では印鑑を押した後の印影から実印を複製することも容易にできてしまいます。そこで、当サイトでは、印鑑証明のトラブル予防策の一つとして、実印使用後の印鑑登録の廃止を推奨しています)

実際に廃止を行う手順ですが、旧姓で印鑑登録を行った市町村役場で廃止申請を行います。

印鑑登録は住民票がある場所でしか行うことができませんので、結婚や離婚で、引っ越しがあった場合は、旧姓で印鑑登録を行った地域で廃止申請を行う必要がありますので、ご注意ください。

印鑑登録の廃止申請を代理で行う場合の委任状

旧姓の印鑑登録を地元で行ってなかなか帰れない・・・という人のために、家族の人などに代理で廃止申請を行ってもらうための委任状を用意しました。(無料)

ご希望の方は、下記よりダウンロードの上、印刷してお使いください。なお、サイズはA4の横で作ってあります。

廃止申請の委任状

pdfファイルをダウンロードする

wordファイルをダウンロードする

新しい印鑑登録について

結婚後や離婚して、新しい名前で印鑑登録を行うときは、苗字だけでもできますが、当サイトでは、印鑑登録という制度が自分だけのオリジナルの印鑑を登録するという趣旨からも、できるだけフルネームでの登録を推奨しています。

詳しくは、下記の記事を参考にしていただければと思いますが、名字だけでの印鑑登録もフルネームでの印鑑登録も費用もほとんど変わらないことから、悪用のリスクなどを考えますと、フルネームでの印鑑登録の方がメリットが大きいと考えられます。

実印(印鑑証明用の登録印鑑)をフルネームにするべき理由

新しい印鑑登録を代理人にお願いする場合と委任状

仕事などで忙しくて、なかなか印鑑登録を行うことができない場合、新しい名前での印鑑登録を代理人が申請することができます。

新しい名前での印鑑登録を代理人が申請する場合は、代理権授与通知書または委任状を提出する必要があります。

委任状のサンプルを下記に掲載しておきますので参考にして頂ければと思います。(無料)

印鑑登録申請の委任状

※本人による自署・押印が必要です。

※押印の印鑑は印鑑登録する予定の印鑑を使用してください。

委任状に不備などがある場合、申請できない場合がありますので、間違いがないか事前に確認してください。

委任状のダウンロードは下記からどうぞ

プリントできるようにpdfとwordのテンプレートを用意しました。ご希望の方は、下記よりダウンロードの上、印刷してお使いください。なお、サイズはA4の横で作ってあります。

pdfファイルをダウンロードする

wordファイルをダウンロードする

旧姓の印鑑証明の使用について

過去に当サイトに寄せられたお問い合わせとして、「旧姓で登録した印鑑証明は、契約に使えますか?」という質問がありましたが、戸籍上、旧姓から新しい名前に変更している場合は、法律的には無効です。

印鑑証明書が必要とされる契約というのは、不動産の売買契約や自動車の売買契約など比較的、多額の金銭を伴うケースが多く、市町村役場が本人確認を行った公的な書類であるということを考えますと、戸籍上で登録されている名前の印鑑証明書が必要になります。

また、多額の金銭を伴う契約の場合、印鑑証明書の有効期限は3ヶ月以内に取得したものといった制約をつけられることが多いので、旧姓で登録した印鑑は、速やかに廃止申請を行い、戸籍で登録した新しい名前での印鑑を登録して、使用しましょう。

スポンサーリンク

まとめ

「旧姓の印鑑証明は変更する?しない?」と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

読者の方の参考になれば、幸いです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

スポンサーリンク

【筆者プロフィール】

浅井美津子

保有資格である宅地建物取引士(免許番号:941700070)・簿記1級・販売士1級を活かし、長年にわたり、不動産、自動車などの売買契約業務から会計業務まで幅広く従事。社会問題から生活に関わる話題などについて、独自の視点で執筆活動も行っています。