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代表取締役変更に伴う「変更登記申請」の必要書類と印鑑証明について

法人、個人の印鑑証明(正確には印鑑登録証明書)と実印(登録印鑑)による押印が必要なケースの一つに、株式会社の代表取締役や取締役変更に伴う「変更登記申請」があります。

先日、ちょうど当サイトを運営する会社にて、代表取締役の変更に伴う「変更登記申請」を行う機会がありましたので備忘録も兼ねて記事にしました。

変更登記申請書、臨時株主総会議事録、辞任届、就任承諾書、印鑑(改印)届書などは法務局のテンプレートをもとに、当サイトにて記入例などをご用意させて頂きました。

全て無料でダウンロードできるようにしてありますので、行政書士や司法書士にお願いせず、自分で変更登記申請を考えている方などに、参考にして頂ければと思います。

代表取締役変更に伴う「変更登記申請」で必要な書類一式は下記の通りとなっています。

 代表取締役変更に伴う変更登記に必要な書類
1変更登記申請書
2臨時株主総会議事録
3辞任届
4就任承諾書
印鑑(改印)届書
6印鑑証明書
7株主リスト
8法務局へ郵送するときの送付状

それでは、順番に見ていきたいと思います。

今回の変更登記申請の要件について

各書類の説明に入る前に、今回の前提となる要件について確認しておきたいと思います。

サンプルということで、名称等はすべて仮の設定にしておりますが、要件については、実際に変更登記を行った状況と同じものになります。

会社名/株式会社ホトトギス

今度辞任することになった代表取締役・・・豊臣秀吉(持ち株なし)

新たに就任することになる代表取締役・・・徳川家康(持ち株あり)

取締役・・・織田信長(持ち株あり)

持ち株を持っていない状態で代表取締役を務めていた豊臣秀吉が、代表取締役と取締役の両方を辞任し、持ち株を保有している徳川家康が新しく代表取締役及び取締役に選任されるという流れになります。

そして、織田信長は臨時株主総会で平の取締役及び株主として、それを承認する形になります。

では、それぞれの書面について見ていきたいと思います。

株式会社変更登記申請書の書き方、実印による押印と契印

上記で説明した内容をもとに、変更登記申請書に記入していきます。

変更登記については、本店が登記されている法務局で行うことになっておりまして、商号、本店の住所などを記入していきます。

 

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会社法人等番号については、本店所在地にある法務局に尋ねると、法務局の方が調べてくれると思います。(あるいは未記入で提出しても、事情を説明すると、法務局の方が代理で記入してくれます)

登記の事由については、「取締役及び代表取締役の変更」とサンプルでは記入していますが、今回、代表取締役を退かれる方が、代表は辞任するが、平の取締役として残る場合は「代表取締役の変更」とだけ、ご記入ください。

そして、登記すべき事項については、日付、辞任する代表取締役の氏名、住所と今度新しく就任する代表取締役の指名と住所を記入します。

なお、登録免許税につきましては、資本金の額が1億円以下の会社については1万円、それを超える資本金の会社は3万円となっています。(参考/国税庁 -登録免許税の税額表-)

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続いて2枚目の申請者の箇所は法人名と本店所在地を記入し代表印を押印、その下に申請する人の住所、氏名を記入し、申請者の実印(登録印鑑)を押印します。

そして、3枚目に購入してきた収入印紙(1万円または3万円)を貼り付け、今度は、その3枚の書類に対して、下のように契印をしていきます。

「申請する人の実印(登録印鑑)」の印鑑で押印を行うことで、その書面が同一のものであることを証明することができるようになります。(参考/契印について(意味や押し方など))

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上記の赤字入りの記入例をPDFファイルとして用意していますので、必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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提出用のテンプレートファイルは、下記にワードファイルとして用意しました。必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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臨時株主総会議事録の書き方と実印による押印

臨時株主総会の議事録については、発行済みの株数とその株主などについて記入していきます。

株式会社ホトトギスの場合、株式を保有しているのは織田信長と徳川家康で計100株の株式を保有していますので、下記の通り、記入しています。

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出席取締役には、豊臣秀吉と織田信長を記入し、豊臣秀吉が議長と議事録作成者を兼務しています。

今回は、第1号議案で「取締役」の辞任と改選を、第2号議案で「代表取締役」の辞任と改選について話し合いがあったことを記録として残しています。

そして、豊臣秀吉に代わり、新たに取締役及び代表取締役に徳川家康が就任することも併せて記載しています。

最後に、前の代表取締役である豊臣秀吉と平の取締役である織田信長による押印をそれぞれ実印(登録印鑑)で行います。

上記の赤字入りの記入例をPDFファイルとして用意していますので、必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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提出用のテンプレートファイルは、下記にワードファイルとして用意しました。必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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辞任届の書き方と実印による押印

では、続いて前の代表取締役である豊臣秀吉氏の辞任届について見ていきましょう。

日付、住所、氏名、実印による押印、最後に会社名御中でOKです。

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上記の赤字入りの記入例をPDFファイルとして用意していますので、必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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提出用のテンプレートファイルは、下記にワードファイルとして用意しました。必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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就任承諾書の書き方と実印による押印

就任承諾書も、辞任届と同じような書面になります。

日付、氏名、住所、実印による押印、会社名御中でOKです。

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上記の赤字入りの記入例をPDFファイルとして用意していますので、必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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提出用のテンプレートファイルは、下記にワードファイルとして用意しました。必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

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印鑑(改印)届書への記載と押印について

印鑑(改印)届書は、代表の変更に伴って会社の実印となる代表印を変更したり(変更しなくても可)、あるいは、印鑑カードを引き継ぐかどうかということを、届出人の情報とともに記載して申請を行います。

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左上の大きな四角の中には代表印を、そして、右下の小さな四角の中には、個人の実印(登録印鑑)を押印します。

印鑑カードを引き継ぐというのは、株式会社を設立した時に発行されている印鑑カード(下記参照)をそのまま使うかどうかということです。

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もし、新しい印鑑カードを発行する場合は「引き継がない」にチェックを入れて申請を行い、印鑑カードの廃止申請を行った上で、再度、新たに印鑑カードを再発行するという流れになります。(参考/法務局-印鑑に関する届出-)

また、印鑑(改印)届書については、代理人に委任することもできますので、委任する場合は、委任状に記載をします。

法務局に赤字入りの記入例がありますので、リンク先よりダウンロードしてください。

pdfファイルをダウンロードする

法務局に提出用のテンプレートがありますので、下よりダウンロードしてください。

添付する印鑑証明書について

ここまで変更登記申請書、臨時株主総会議事録、辞任届、就任承諾書、印鑑(改印)届書などの書類の記入の仕方、押印などを見てきましたが、添付する印鑑証明書についても説明しておきたいと思います。

添付する印鑑証明書は、前の取締役及び代表取締役である「豊臣秀吉」、そして今度新たに取締役及び代表取締役に就任する「徳川家康」、そして臨時株主総会議事録に出席、押印を行った「織田信長」の3名分になります。

3通とも、個人が住民票を置いてある市区町村役場に登録してある個人の印鑑登録証明書になりますので、ご注意ください。

印鑑登録をまだ済ませていないという方は、「印鑑登録から印鑑証明を発行するまでの時間と流れをざっくり見る!」を、印鑑登録を済ませてはいるが印鑑証明書の発行の仕方を忘れたという方は、「印鑑登録証明書の取り方・取得の方法」の記事を参考にしていただければと思います。

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株主リストについて

株主総会の決議、株主全員の同意が必要な登記事項の場合は、「株主リスト」の添付も必要になります。

今回は織田信長と豊臣秀吉2名の決議により徳川家康の役員登記となりますので、株主リストを添付しなくてはいけません。

提出用のテンプレートファイルは、法務局に空のテンプレートがありますので、そちらを参考に提出していただければと思います。

株主リスト書式例及び記載例-法務局-

法務局へ書類を郵送する際の送付状について

最後に法務局へ上記の書類を郵送するときの送付状も当サイトにてご用意しましたので、ご入用の方は、下記よりダウンロードの上、お使いください。
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提出用のテンプレートファイルは、下記にワードファイルとして用意しました。必要に応じて、下よりダウンロードしてください。

wordファイルをダウンロードする

まとめ

『代表取締役変更に伴う「変更登記申請」の必要書類と印鑑証明について』と題してお送りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

変更登記申請を自分で行ってみたいと思っている方に参考にしていただければ、幸いです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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【筆者プロフィール】

浅井美津子

保有資格である宅地建物取引士(免許番号:941700070)・簿記1級・販売士1級を活かし、長年にわたり、不動産、自動車などの売買契約業務から会計業務まで幅広く従事。社会問題から生活に関わる話題などについて、独自の視点で執筆活動も行っています。