法人が使用する印鑑で使用頻度が高いものには、主に「実印」「銀行印」「角印」「割印」が挙げられます。
※上の4つの印鑑のことを法人印と言います。
その中でも、ここでは、「角印」について説明したいと思います。
角印の意味について
まず、「角印」は個人ではなく法人(団体)の契約書、請求書、領収書などに確認のための印として使用される角型の印鑑を指しています。法人にも認印がありますが、認印に近い存在と言えます。
それに対して、「実印」は、重要な取引に使われる印鑑で不動産の売買や公正文書作成時・担保の設定などに使用されます。第3者の証明というお墨付きが欲しいときに使われるのが実印ということになります。逆に言えば、実印以外の印鑑は自己申告型の印鑑ということになります。
「銀行印」はその名の通り、金融機関で金銭の出納の際に使用する印鑑のことを指しています。
角印の効力について
「角印」は使用頻度が高いものの、主に確認のために使用されることが多く、実印や銀行印に比べますと作製費用が安いのが特徴です。重要度が低いということではありません。
実際に、民法上は実印と同じ効力を持っています。
「角印」に実印や銀行印を使用する法人・団体はまずないと思いますが、それらを併用することは大変なリスクになる可能性があります。
併用してその印鑑が盗難や紛失した場合などは印鑑の廃止・修正など煩雑な作業になりますので、間違っても併用はしないでおきましょう。
また、「角印」「実印」「銀行印」はできれば、通帳や小切手・手形などとは別々に保管する方がいいでしょう。偽造はもちろん、不正な取引・出金など悪用されるリスクが高くなります。
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角印について(意味や効力など・・・)のまとめ
法人の契約書や見積もりには、角印や実印や、様々な印鑑が押されていて、一体、何のためにこんなに押す必要があるのかと思われがちですが・・・、それぞれに意味合いがあるということですね。ただ認印と角印の違いとなると、おそらく、法人としての「顔」でしょうか・・・。
認印は個人でも日常的に使用される印鑑ですし、もちろん法人でも使用される印鑑です。そして、日常の業務については、認印で事足りることがほとんどでしょう。ただ、そこで「角印」を押すというのは、個人と法人の違い、つまり法人としての「顔」を見せるためにあるというのが実際のところだと思います。
私自身、自分が設立した法人として、はじめて領収証を発行し印鑑を押す際に、認印とは違う「角印」を押したときに、なぜか「法人」と「個人」の違いを感じたものでした(^^;)
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