近年、増加している「なりすまし詐欺」は虚偽の婚姻や偽造した養子縁組などの戸籍改ざんだけでなく、印鑑登録、印鑑証明書にまで及んでいます。
実は平成16年以降、印鑑登録の申請が厳しくなったのは、印鑑登録の効力が非常に大きいことを鑑みて、「なりすまし詐欺」対策に各市町村が大きく力を入れたという背景があります。
(※住基カードについては、法務省が2003年3月、申請者に運転免許証などを提示させることや、窓口で本人確認できない当事者への通知を義務づけています。)
例えば、東京の武蔵野市では「なりすまし詐欺」対策として住民票や戸籍、印鑑登録などの偽造を挙げています。
東京の武蔵野市以外におきましても、市民のセキュリティに関する問題は、高度情報化時代が進むにつれて、ますます大きな問題になってくる可能性があります。
実際に行われている、印鑑証明に関する悪用の代表的なものには、消費者金融からの借り入れなどが挙げられますので、「なりすまし詐欺」対策には各個人も十分に注意する必要があります。
また、最近は銀行などで不正な出金などによる被害が相次いでいることからも、実印のみならず、銀行印、認印の管理にも十分、注意する必要があります。
細かいことでありますが、キャッシュカードや通帳、小切手や手形などは大切な印鑑とは別々に保管するのが望ましいと言えます。
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印鑑証明書と実印を利用したなりすまし詐欺のまとめ
世界でも最も進んでいるといわれている日本の高齢化社会においては、今後はますます社会保障費負担が重くのしかかってくることが予想されます。
実際に高齢化社会が進むにつれて、財政赤字が積み上がっている地方では、歳入が減る一方で歳出が増え続けて、やがて北海道の夕張市で見たような、公務員のリストラや給与の大幅カット、水道などの利用料金の大幅アップ、地方税の大幅アップなどを受けれいれざるを得ないところも出てくるかもしれません。
社会保障費負担増による悪影響はその地域に働く住民の現役世代に対してもとても深刻な影響が出るでしょう。
例えば、すでに東京都と沖縄では、労働者が負担する社会保障費はかなりの差が出ていると言われていまして、今後このまま経過していけば、おそらく東京で働く世代は、日本中で最も高い社会保障費、高い住居費などの高コストを引き受けなくてはならない可能性があると言えます。
では、それだけの所得増が東京で働くことで得られるかといいますと、恐らくそれは残念ながら多くの労働者にとっては、現実的にかなり淡い期待になるだろうと思います。もちろん、一部の富裕層や超富裕層にとっては、東京は巨大なマーケットであることには変わりはないでしょう。
ただ、多くの労働者が昔のように可処分所得が右肩上がりに上昇していくような時代、ひいては日本経済が大きく成長していくことができるかというと、容易なことではないでしょう。今の国と地方が抱える財政赤字と人口構成を考えますと、新興国のような成長を求めるのはあまりに酷だと思います。
であれば、現在のGDPの規模、そして一人当たりの高いGDPを維持できれば御の字だと思います。
つまり、個々人の差はあれど、日本国全体で見れば、10年先、20年先に日本全体の労働者の可処分所得が現状維持とというのはまだ、良い方のシナリオだということです。
そんな状況を考えますと、国や地方は、たとえば、印鑑証明書と実印を利用したなりすまし詐欺対策をしっかりと整備しながら、一方で歳出削減に努める必要がありますので、様々な事務作業については、大幅な見直しが迫られる日が来るかもしれません。
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